各札所の見どころ、奥之院についてまとめてみた。
阿波の国 発心の道場(徳島県)
番号 | 山号 院号 寺号 読み方 |
見どころ | 奥の院 | 奥の院 住所 |
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第一番 | 竺和山 一乗院 霊山寺 じくわざん いちじょういん りょうぜんじ |
多宝塔 応永年間(西暦1394〜1428)に建造され、内部に五智如来像が祀られている。 明治の庭 「発願の寺」を象徴した大師堂の北側にある庭園。 泉水池 新潟の高級錦鯉が泳いでいる。 縁結び観音 仁王門を入ってすぐの所にあり、恋愛や仕事の縁、健康との縁、幸せの縁など様々な「縁結び」にご利益があるといわれている。 天井画 本堂の天井に龍の天井画があり見る角度によって表情が変わる。拝殿の天井には星の天体写真が掲げられている。 |
東林院 (種蒔大師) |
徳島県鳴門市大麻町大谷字山田59 |
第二番 | 日照山 無量寿院 極楽寺 にっしょうざん むりょうじゅいん ごくらくじ |
仏足石 本堂への階段の上り口にある仏足石。お釈迦様が石の上で説法をすると、足形が残ったといわれている。 願掛け地蔵 仁王門をくぐった左手に安置されているお地蔵様。 お地蔵様の真言を唱え精進努力により不思議なご利益がある。 寺宝 「本尊・阿弥陀如来像」 国重要文化財 「両界曼荼羅図」(二幅) 県指定文化財 「地獄極楽図」 県指定文化財 長命杉 弘法大師お手植えとされ、樹齢1200年あまり、高さが約31メートル、周囲約6メートルもある霊木。触れれば家内安全、病気平癒、長寿が授かるといわれる。鳴門市の天然記念物に指定され、長い年月風雪に耐えてきた巨杉。 |
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第三番 | 亀光山 釈迦院 金泉寺 きこうざん しゃかいん こんせんじ |
沙羅双樹 お釈迦様が入滅したときに、この樹が季節はずれの花を咲かせ、花びらを降り注ぎ遺骸を供養したといわれている 熊蜂 寺の付近は交通の要所としてひらけたが、古くから熊蜂が多く飛んでくることがあって、悪行の遍路を懲らしめたともいわれる。 弁慶石 境内西隣にある「弁慶石」は義経が弁慶の力試しに持ち上げさせたと伝えられている。 黄金の井戸と地蔵尊 金泉寺の由来ともなった井戸は観音堂の隣の祠にあり、現在でもこんこんと湧き出ている。この井戸を覗き込み、影がはっきり映れば長寿、ぼやけていると短命という言い伝えがある。お地蔵さんは北向地蔵と呼ばれ、首から上の病気に霊験があると言われている。 大師像 「安産大師」とも呼ばれ、大師が流産ばかりする夫人に加持祈祷したところ、即座に子宝に恵まれたという由縁がある。 |
愛染院 | 徳島県板野郡板野町那東居内32 |
第四番 | 黒厳山 遍照院 大日寺 こくがんざん へんじょういん だいにちじ |
鐘楼門 朱塗りの山門で上部が円柱の鐘楼となっており、1階は角柱という珍しい造り。 蛤水 かつては、蛤の汁のようにうっすらと白濁した水が湧きだし、この水を飲むと胃腸によいとされていた。 ハガキになった樹の葉 かつて庭にあった「多羅葉樹」。 葉に爪などで願いごとを刻むと樹液が変色し、ハガキ代わりになったという。 本堂と大師堂を結ぶ回廊 江戸時代の中頃、大阪の信者により奉納されたという西国三十三観音霊場の木造観世音像三十三体を安置している。 |
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第五番 | 無尽山 荘厳院 地蔵寺 むじんざん しょうごいん じぞうじ |
勝軍地蔵像 甲冑を身につけ、右手に錫杖、左手には如意宝珠をもち、軍馬にまたがる勇ましい姿をしているが、悪者を退治し、災いを祓ってくれるというお地蔵さん。 淡島堂 和歌山県の淡島神社の分身とされ、万病封じの守護神。 水琴窟 本堂前にあり、澄んだ琴の音色が聞ける。 大銀杏(たらちね銀杏) 樹齢800年は超えているという銀杏の大木です。 梅の木 境内には梅の木が沢山植えられていて、春には見事な花を咲かせる。 奥の院 羅漢堂 安永4年(1775)の創建で、五百羅漢堂とされていたが、大正4年に参拝者の失火で罹災、いまは200ほどの等身大羅漢像がさまざまな喜怒哀楽の表情で並んでいる。 |
五百羅漢 | 徳島県板野郡板野町羅漢 |
第六番 | 温泉山 瑠璃光院 安楽寺 おんせんざん るりこういん あんらくじ |
多宝塔 内部は極彩色の仏画や彫刻で浄土を表現している。周囲では八十八ヶ所のお砂踏ができる。 さかまつ 鯉が泳ぐ日本式の回遊庭園の中央に、弘法大師42才(男性の大厄)の時に猟師の弓矢から大師を守ったと伝わる、大師お手植えの厄除けの「さかまつ」がある。 宿坊 400年の歴史を持つ宿坊(宿泊施設)には、温泉山の名にふさわしい天然温泉の大浴場がある。弘法大師によって温泉湯治の利益が伝えられた旧跡で現在も大師堂前から温泉が湧き出ている。 |
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第七番 | 光明山 蓮華院 十楽寺 こうみょうざん れんげいん じゅうらくじ |
水子地蔵 山門を入るとすぐ正面に立つ。 治眼疾目救済地蔵尊 大師堂階段手前の横。古くから眼病平癒の地蔵尊として知られる。 |
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第八番 | 普明山 真光院 熊谷寺 ふみょうざん しんこういん くまたにじ |
大師堂 本堂左手36段の石段をのぼったところ。 宝永4年(西暦1707年)の建立で、県指定文化財。 大師堂に安置されている弘法大師坐像は室町時代の作で、県指定の文化財。 多宝塔 安永3年(西暦1774年)建立。 内部には胎蔵界の大日如来像を中心に、四方に如来像を安置している。 弁財天 納経所横。太鼓橋のかかった安産の祈願所。 仁王門 四国霊場のなかで最大級の仁王門は、貞享4年(1687)の建立で、徳島県の指定文化財である。和様と唐様の折衷様式で、間口は9メートル、高さは12.3メートル。2層目の天井や柱には極彩色の天女の姿などが描かれている。 |
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第九番 | 正覚山 菩提院 法輪寺 しょうかくざん ぼだいいん ほうりんじ |
法輪 仏の教えは衆生のどこにでも転じ、人々を教化するといわれる。 草わらじ鞋のお守り むかし、松葉杖なしでは歩けなかった人が参拝にきたとき、参道の真ん中あたりで足が軽くなり、松葉杖なしでも歩けるように完治したという伝えがあり、本堂にはたくさんの草鞋が奉納されている。健脚祈願「足腰お願いわらじ」は納経所で。 |
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第十番 | 得度山 灌頂院 切幡寺 とくどざん かんぢょういん きりはたじ |
石段 山麓から本堂まで 約800メートル。333段の石段があり、女厄坂、男厄坂を上り切ると本堂。 大塔 初重と二重の間が方形で、日本唯一の構造様式。豊臣秀頼が秀吉の菩提を弔うため建立、明治6年に移築し、完成に10年を要した。国指定重要文化財。 はたきり観音 乙女が即身成仏して観音さんに化身した銅像。 右手にハサミ、左手に長い布をもつ。 |
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第十一番 | 金剛山 一乗院 藤井寺 こんごうざん いちじょういん ふじいでら |
藤の古木 大師が悪疫退散の祈願のあとにお手植えしたと伝えられ、4月下旬から5月上旬にかけ五色の藤が咲きほこる。 雲龍の天井画 本堂。昭和52年、地元出身画家の作で30畳ほどの巨龍。 遍路ころがし 次の12番札所までは細く嶮しい山道で約13キロ。男8時間、女9時間かかるといわれる遍路の難所。 |
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第十二番 | 摩廬山 正寿院 焼山寺 まろざん しょうじゅいん しょうさんじ |
三面大黒天 中央が大黒天、右面が毘沙門天、左面が弁財天の像。本堂左横のお堂に安置。 杖杉庵 四国遍路の元祖・右衛門三郎が終焉したと伝えられる地に建てられたお堂。境内から車道1.6キロほど下ったところの番外霊場。 |
蔵王大権現 | 徳島県名西郡神山町下分字地中 |
第十三番 | 大栗山 花蔵院 大日寺 おぐりざん けぞういん だいにちじ |
ぼけ封じ観音 東に0.7キロほどの新奥の院・国中寺は、お年寄りへの祈祷で知ら れる 奥の院・建治寺 約5キロ離れた深山幽谷の地にあり、修行の道場とされている。 本堂岩窟に安置する尊像は弘法大師作と伝えられる。 しあわせ観音 樹齢100年をこえる 巨木の側にあり、合掌している極彩色の小さな観音像。幸せの願いを祈る。 |
建治寺 | 徳島市入田町金治230 |
第十四番 | 盛寿山 延命院 常楽寺 せいじゅざん えんめいいん じょうらくじ |
常楽園 昭和30年に設立した戦災孤児のための社会福祉施設。1歳から18歳まで の子供たちを収容している。四国霊場ただひとつの養護施設。 アララギ大師 本堂右側 の樹周8メートル、高さ10メートルの巨木。糖尿病、眼病の祈願をする。 地蔵菩薩像 本堂前。子供の寝しょうべん、夜泣き、歯痛、足の痛みなどの治癒に祈願する。" 流水岩の庭 奇形な岩盤の断層が重なる。自然の美しさにとけ込む魅力を醸し出す。 |
慈眼寺 | 徳島市国府町延命598 |
第十五番 | 薬王山 金色院 國分寺 やくおうざん こんじきいん こくぶんじ |
庭園 本堂の左右。非公開であるが、桃山時代(1573〜98)の作庭といわれ、 築山、泉水それに枯山水、高さ4メートルの巨岩が組み合わされており、平成12年に国の名勝に指定された。 本堂 重層の入母屋造りで、文化、文政年間(1804〜30) に再建された。聖武天皇、光明皇后の位牌が祀られている。 |
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第十六番 | 光耀山 千手院 観音寺 こうようざん せんじゅいん かんのんじ |
夜泣き地蔵 子供の夜泣きを止めてくれる地蔵尊で、子供の病気平癒、健康と成長を祈願する。ご利益をあずかったお礼にと、何枚ものよだれかけが奉納される。 絵馬 炎に包まれた女性が描かれた奉納額で、本堂内に掲げられている。明治時代にあった遍路の実話という。 天狗久 人形浄瑠璃の人形師名。国府町は人形師を多く輩出している。" |
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第十七番 | 瑠璃山 真福院 井戸寺 るりざん しんぷくいん いどじ |
面影の井戸 大師が掘った伝説の井戸で、覗き込んで自分の姿がうつれば無病息災、うつらなかったら3年以内の厄災に注意する。 日限大師 石造の大師像で「水大師」ともいわれる。5日、7日などと日数を限って日参すればご利益ありといわれる。 仁王門 阿波10代藩主・蜂須賀重喜公が大谷別邸から移築し寄進した門。" |
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第十八番 | 母養山 宝樹院 恩山寺 ぼようざん ほうじゅいん おんざんじ |
玉依御前の剃髪所 大師堂の手前。「大師御母公剃髪所」の石碑と小さなお堂が建ち、また、大師作と伝えられる「御母公像」、母君の髪の毛が安置されている。 弘法大師像 大師自ら彫造した像で、現在、大師堂の本尊とされている。 「源義経上陸の地」石碑 境内の山裾にあり、近くの神社に義経が弓を引く銅像が立っている。 |
弁財天 | 小松島市金磯町2 |
第十九番 | 橋池山 摩尼院 立江寺 きょうちざん まにいん たつえじ |
肉付き鐘の緒の黒髪堂 大師堂右手にある小祠。不義をしたお京という女がこの寺に詣り懺悔すると、お京の髪の毛が逆立ち、鐘の緒に巻き上げられて残ったという伝説のお堂。 白鷺橋 寺の手前。行基菩薩が白鷺に暗示をうけたと伝えられる橋。 |
取星寺 星の岩屋 |
徳島県那賀郡羽ノ浦町岩脇71 徳島県勝浦郡勝浦町星谷字野田尾126 |
第二十番 | 霊鷲山 宝珠院 鶴林寺 りょうじゅざん ほうじゅいん かくりんじ |
波切り地蔵・地蔵菩薩立像 本尊で、国の重要文化財。暴風雨で難破しそうになった船を導いてくれた伝説がある。 鶴林 釈迦が入滅の際に、沙羅双樹の葉が鶴の羽のように白くなった伝えから、釈迦の涅槃をも意味する。 丁石 室町時代の年号を刻んだ丁石が、麓から遍路道沿いに11基残っている 。1丁は約109メートル。徳島県最古。 |
慈眼寺 | 徳島県勝浦郡上勝町正木観頂滝18 |
第二十一番 | 舎心山 常住院 太龍寺 しゃしんざん じょうじゅういん たいりゅうじ |
舎心嶽 境内から徒歩十五分ぐらい。岩の上にブロンズ製の「求聞持修行大師像」が東向きに坐っている。舎心は「捨身」の意で、大師の気迫を感じさせる。 ロープウエー 全長2,775メートルで西日本最長。101人乗り、所要時間約10分。 丁石 南北朝時代。18基残っているうち、11基が徳島県文化財指定。 |
黒滝寺 | 徳島県那賀郡木沢村大字阿津江字黒滝山5 |
第二十二番 | 白水山 医王院 平等寺 はくすいざん いおういん びょうどうじ |
箱車 本堂には3台の箱車が奉納されております。大正・昭和の時代に医者に見放された足の不自由な人が巡礼を始め、この寺で霊験をさずかって足が治ったため記念として奉納されたものです。この寺は特に健脚に霊験あらたかといわれています。 本堂の天井絵 本堂の天井にはたくさんの草木を描いた天井画を見ることができます。長い年月が経った今でも鮮やかな色彩を放っています。 |
弥谷観音 | 阿南市福井町日の地372-5 |
第二十三番 | 医王山 無量寿院 薬王寺 いおうざん むりょうじゅいん やくおうじ |
瑜祇塔(ゆぎとう) 高さ29メートルの楼閣。上方が四角、下方が円筒形で一重の塔。天と地の和合を説く『瑜祇経』の教えに基づき、屋根に五柱の相輪が立つ。 厄坂の賽銭 お賽銭をあげながらお参りすると、身に降りかかる厄難が落ちるという。 肺大師 本堂左手。ラジウムを含んだ霊水で、肺病などの諸病に効くという。 |
泰山寺 | 徳島県海部郡日和佐町西山 |
土佐の国 修行の道場(高知県)
番号 | 山号 院号 寺号 読み方 |
見どころ | 奥の院 | 奥の院 住所 |
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第二十四番 | 室戸山 明星院 最御崎寺 むろとざん みょうじょういん ほつみさきじ |
宝物館 石造如意輪観音半跏像「国指定重要文化財」 木造薬師如来坐像「国指定重要文化財」 木造月光菩薩立像「国指定重要文化財」 三足の漆塗台盤「国指定重要文化財」 御厨人窟(みくろど) 大師が虚空蔵求聞持法の苦行をしたと伝えられる洞窟。 明星石 大師が修行中に、星のように光を放ち、毒龍の妨げを防いだという伝説の石。海岸で斑レイ岩として見かける。 |
一夜建立の岩屋 | 高知県室戸市室戸岬 |
第二十五番 | 宝珠山 真言院 津照寺 ほうしゅざん しんごんいん しんしょうじ |
万体地蔵尊 本堂の本尊を囲み、三方の壁に信者が奉納した約三万の小さな地蔵尊が祀られている。 鐘楼門兼仁王門 石段の途中には竜宮城を思わせるような仁王門。 |
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第二十六番 | 龍頭山 光明院 金剛頂寺 りゅうずざん こうみょういん こんごうちょうじ |
霊宝殿 収蔵する木造阿弥陀如来坐像、板彫真言八祖像、銅造観音菩薩立像、金銅密教法具、金銅旅壇具、銅鐘、金剛頂経などはすべて国指定重要文化財。 奴草 境内に自生する天然記念物。 鯨供養塔 鯨の供養塔があり、別名「クジラ寺」ともいわれる。 一粒万倍の釜 大師が炊いた米が一万倍に増え、人々を飢えから救ったという。 |
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第二十七番 | 竹林山 地蔵院 神峯寺 ちくりんざん じぞういん こうのみねじ |
石段沿いの景観 石段の両側には樹齢数百年の古木と、美しく整備された日本庭園が四季折々の花を咲かせる。梅の季節にはウグイスの風流なさえずりを楽しめる。 石清水 鐘楼の裏手に湧く石清水。病気平癒に霊験あらたかであるという伝えがあり、遍路さんの喉を潤す。 |
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第二十八番 | 法界山 高照院 大日寺 ほうかいざん こうしょういん だいにちじ |
本堂 檜と松を使って平成9年に再建されたが、釘を使わず木組みだけで造られた。 大師堂 昭和58年に改修。大師像は土佐2代目藩主・山内忠義公が寄贈。 |
爪彫り薬師 | 高知県香美郡野市町母代治476 |
第二十九番 | 摩尼山 宝蔵院 国分寺 まにざん ほうぞういん こくぶんじ |
金堂 国指定文化財。木造薬師如来立像2、梵鐘。 庭園、句碑 本堂を背にして、春は桜、初夏には紫陽花、秋には萩と、心やすまる参道、創建当時の七重塔の心柱をささえた礎石、杉苔の美しい庭園が広がる。また、高浜虚子の五女・高木晴子さん、長男・年尾さん、孫・稲畑汀子さんの句碑などがある。 弥生時代の住居跡 昭和52年の発掘調査で発見。 |
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第三十番 | 百々山 東明院 善楽寺 どどざん とうみょういん ぜんらくじ |
梅見地蔵 子安地蔵堂の左。文化13年(1816)の建立。首から上の病や悩みにご利益ありとされる珍しいお地蔵さん。近年では脳の病気、ノイローゼの快癒から合格祈願をする参詣者も多い。 天邪鬼 境内の手水舎の下で石の手水を支えている邪鬼。天邪鬼は毘沙門天像についている鬼の顔がその原形。 |
安楽寺 | 高知県高知市洞ケ島町5-3 |
第三十一番 | 五台山 金色院 竹林寺 ごだいざん こんじきいん ちくりんじ |
五台山 中国では山西省にある標高3000mの霊山。文殊菩薩の霊場として仏教信仰の中心地として栄えた。高知の五台山は標高145m、山全体が高知県立都市公園。 五重塔 昭和55年の建立。高さ31.2mメートル、総檜造り、鎌倉時代初期の様式。県内唯一の五重塔。庭園 夢窓国師の作と伝えられ、国の名勝指定。 |
船岡堂 | 高知県高知市五台山3577 |
第三十二番 | 八葉山 求聞持院 禅師峰寺 はちようざん ぐもんじいん ぜんじぶじ |
寺宝 鎌倉後期・徳治3年(1308)の梵鐘。県指定文化財 室町時代・永禄13年(1570)の鰐口。県指定文化財。 武市半平太(瑞山) 土佐勤王党を組織した藩士。寺を下った場所に旧宅と墓がある。 |
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第三十三番 | 高福山 雪蹊寺 こうふくざん せっけいじ |
太玄塔 境廃仏毀釈で廃寺となった寺を復興させた17代、山本太玄住職の供養塔。 次の18代・玄峰和尚の師でもある。 玄峰塔 失明に近い眼病ながら、裸足で7回目の遍路をしているところ太玄和尚に救われる。96歳の生涯。 信親の墓 長宗我部元親の長男。豊臣秀吉の九州征伐に従い、豊後で家臣700人と討ち死にした。 |
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第三十四番 | 本尾山 朱雀院 種間寺 もとおざん しゅじゃくいん たねまじ |
底抜け柄杓 妊婦が柄杓をもって詣ると、寺では底を抜いて二夜三日の安産祈祷をし、お札を添えてかえす。それを妊婦は床の間に飾り、 無事に安産すれば柄杓を寺に納める。 本尊 肉付きのよいどっしりとした体で、威厳のある表情の薬師如来坐像。国指定重要文化財。 手水鉢 町内最古で町の指定文化財。延宝5年(1677)に造られた。 |
本尾山奥之院 | 高知県吾川郡春野町甲殿 |
第三十五番 | 醫王山 鏡池院 清滝寺 いおうざん きょうちいん きよたきじ |
本尊 像高154cmの薬師如来立像、国重要文化財。ほかに、寺宝の懸仏は、鎌倉時代の作で県指定文化財。 厄除け薬師如来立像 本堂前、台座を含めると高さ15m。昭和8年、製紙業者による寄贈。台座の中で88段の戒壇巡りができる。 逆修塔 生前に自分を追善供養する塔。今は「不入の山」とされている。 |
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第三十六番 | 独鈷山 伊舎那院 青龍寺 どっこざん いしゃないん しょうりゅうじ |
愛染明王坐 木造、本堂に安置。国の重要文化財。不動明王像と一対に祀られ、苦しみのすべてを救いとってくれるという。 奥の院 境内から南約600m、横波半島突端の太平洋に 落ちそうな所にある。石造の不動明王像が祀られ、長年女人禁制であった。 |
青龍寺奥之院 | 土佐市宇佐町竜601 |
第三十七番 | 藤井山 五智院 岩本寺 ふじいさん ごちいん いわもとじ |
大師堂 200年ほど前の建造物で、境内では最も古い。 本堂内陣の格天井画 昭和53年に新築の際、全国から公募した花鳥風月から人間曼荼羅まで、575枚の絵が天井を彩る。 |
矢負いの地蔵 | 高知県高岡郡窪川町茂串3-13 |
第三十八番 | 蹉跎山 補陀洛院 金剛福寺 さださん ふだらくいん こんごうふくじ |
本尊・三面千手観音立像 本面の左右に脇面が付き、高さ約1.6mの檜材寄せ木造り。県の保護有形文化財。 真念庵 金剛福寺への遍路道の途中、土佐清水市に遺る遍路宿で、真念が江戸時代に建てた。 嵯峨天皇宸筆の扁額 「補陀洛東門」と彫られた木額。嵯峨天皇は弘法大師、橘逸勢とともに平安初期の能筆家「三筆」の1人。 |
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第三十九番 | 赤亀山 寺山院 延光寺 しゃっきざん てらやまいん えんこうじ |
眼洗い井戸 本堂の右手。大師は「宝医水」と名づけ、眼病にも効くとされ、眼の周りを浸している遍路さんが多い。" 延宝8年(1680)建立の石碑 江戸前期。36度の四国遍路をした高林玄秀の石碑。 大赤亀の石像 竜宮城伝説を象徴しており、赤い大きな亀が背中に鐘を乗せた姿をしている。仁王門をくぐった右手にある。 |
伊予の国 菩提の道場(愛媛県)
番号 | 山号 院号 寺号 読み方 |
見どころ | 奥の院 | 奥の院 住所 |
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第四十番 | 平城山 薬師院 観自在寺 へいじょうざん やくしいん かんじざいじ |
本尊と脇侍 2度の災難を奇跡的に逃れ、本堂に安置されている。 「南無阿弥陀仏」の名号宝判 晒し木綿の布に刷り写した御守。厄本堂 昭和39年、全国の信徒の浄財だけで再建。 大師堂 平成5年、総檜の宝形造りで、回廊では四国八十八ヶ所のお砂踏ができる。" |
龍光院 | 愛媛県宇和島市天神町1-1 |
第四十一番 | 稲荷山 護国院 龍光寺 いなりざん ごこくいん りゅうこうじ |
龍の目玉 直径10センチほどの黒石で、小さな祠にいれて本堂に祀られている。寺名に因み、この地方の庄屋が奉納した伝説がある。 |
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第四十二番 | 一カ山 毘盧舎那院 仏木寺 いっかざん びるしゃないん ぶつもくじ |
本尊・大日如来像 鎌倉時代の墨書銘があり、像高1.2mの寄せ木造り。 県指定文化財。 背面に大師作の小像が 胎内に納められている旨の墨書がある。 家畜堂 牛旧暦で毎年6月、土用の丑の日に 「瓜封じ」の祈祷をし、人間や牛馬の心願成就を祈念する。 鐘楼堂 四国霊場では珍しい茅葺の屋根。 元禄時代(1688〜1704)に再建された。 |
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第四十三番 | 源光山 円手院 明石寺 げんこうざん えんしゅいん めいせきじ |
神仏習合 明治維新まで神仏習合の寺院で、住職を別当職と呼んでいた。 本堂 明治時代に全国の信者の浄財によって建立した。屋根は唐破風造りで、左右両端が反るように天を向き、柔らかい曲線を描いている。 しあわせ観音像 客殿の裏にあり、身の丈2m余、長い袂着物姿で、左手に水瓶をもつ慈悲深いお顔の観音さま。 |
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第四十四番 | 菅生山 大覚院 大寶寺 すごうさん だいかくいん だいほうじ |
陵権現 後白河天皇の妹宮の遺体を祀るお堂と五輪塔。脳、頭の病気に霊験あらたかと。 芭蕉塚 芭蕉33回忌の法要を営んだ際の建立。 |
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第四十五番 | 海岸山 岩屋寺 かいがんざん いわやじ |
穴禅定 本堂に向かう石段の下。 道開き不動 納経所下の曲がり角、虚空蔵堂裏。 逼割禅定 奥の院・大師堂奥の山道を辿る。 |
おせり割・白山行場 | 愛媛県上浮穴郡美川村七鳥1468 |
第四十六番 | 医王山 養珠院 浄瑠璃寺 いおうざん ようしゅいん じょうるりじ |
イブキビャクシンの大木 境内にそびえる樹齢約1,000年、木樹高約20メートルの大木。弘法大師が加持したものといわれ松山市の天然記念物に指定。 仏手・仏足石の寺 イブキビャクシンの大木の下に安置され、延命、豊作にご利益があるとして信仰を集めている。 一願弁天堂 本堂左手奥の鳥居の中。天女像が祀られ、音楽、智恵、美貌、財宝、福徳に霊験があると伝えられる。 |
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第四十七番 | 熊野山 妙見院 八坂寺 くまのざん みょうけんいん やさかじ |
閻魔堂(えんまどう) 本堂と大師堂の間。「極楽の途」「地獄の途」があり、極楽には美しい浄土が、地獄には餓鬼道、畜生道、修羅道が描かれている。 救いの手 本堂にあがる石段の下から10段目の左側。「九難を去る救い」の手とされ、足や目の病に効験ある話が伝わる。 宝筺印塔 鎌倉時代の石造層塔で、庫裏前の庭園にある寺宝。 |
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第四十八番 | 清滝山 安養院 西林寺 きよたきざん あんよういん さいりんじ |
福授地蔵 納経所前の庭園。お詣りすると1つだけ願いを叶えてくれるという、幸せを授けてくださるお地蔵さん。 孝行竹 閻魔堂の前。親竹と子竹が離れないで生えている竹で、家庭円満の象徴として信仰されている。 寺宝 『四國禮繪圖』。最古の四国遍路絵図として貴重。宝暦13年(1763)の刊行。また『四国霊場記』(明治24年・1891刊)も貴重資料。 |
杖の渕 | 愛媛県松山市南高井町杖の渕公園 |
第四十九番 | 西林山 三蔵院 浄土寺 さいりんざん さんぞういん じょうどじ |
空也上人像 国指定重要文化財。像高121.5cm、木造、玉眼。口元から六体の阿弥陀小化仏を吐いている。本坊の庭に2代目の空也松。 落書き 本堂厨子に室町時代から江戸時代にかけての落書きがあり、貴重な歴史史料。 |
牛之峰地蔵堂 | 愛媛県松山市鷹子町1198 |
第五十番 | 東山 瑠璃光院 繁多寺 ひがしやま るりこういん はんたじ |
歓喜天像 本堂左手の聖天堂に安置。祈れば富貴を与え、厄除け、夫婦和合、商売繁盛などのご利益があるという。 接待一万人の石柱 山門前にある寺名の石柱裏側。10,000人のお遍路接待を成就した記念碑。 |
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第五十一番 | 熊野山 虚空蔵院 石手寺 くまのざん こくぞういん いしてじ |
訶梨帝母天堂 熊野十二社権現の遺構の一つで、鬼子母神を祀り、安産祈願の信仰を集めている。 落書き堂 大師堂の別名。かつて夏目漱石や 正岡子規など多くの名士が落書きを残していた。 洗い石 門前にある別名「渡らずの橋」。裏側に経文が刻まれている。 二王門 国宝で、高さ7m、横4m、文保2年(1318)の建立、二層入母屋造り本瓦葺き。 重要文化財 本堂をはじめ、三重塔、鐘楼、五輪塔、訶梨帝母天堂、護摩堂の建造物と、「建長3年」(1251)の銘が刻まれた愛媛県最古の銅鐘がある。 |
石鉄寺 | 愛媛県伊予郡広田村総津 |
第五十二番 | 龍雲山 護持院 太山寺 りゅううんざん ごじいん たいさんじ |
本堂 嘉元3年(1305)、松山城主・河野家が寄進。桁行7間、梁間9間の入母屋造り本瓦葺き。国宝。 仁王門 鎌倉時代の再建で、3間8脚門、入母屋造り本瓦葺き。国重要文化財。 聖徳太子堂 伊予を訪れた太子が、この寺と縁を結んだ。 法隆寺夢殿と同じ太子像を祀る。 十一面観音像 後冷泉、後三条、堀河、鳥羽、崇徳、近衛の6代にわたる各天皇が奉納。いずれも像高は150cm前後で、国の重要文化財。 |
太山寺奥の院 | 愛媛県松山市太山寺町1730 |
第五十三番 | 須賀山 正智院 円明寺 すがさん しょうちいん えんみょうじ |
キリシタン石塔 大師堂左の塀ぎわにあり、高さ40cmほどの灯籠。キリシタン禁制の時代、この地方には信者が多くいて、寺では隠れ信者の礼拝を黙認していたようである。 左甚五郎作の龍 本堂の右上・鴨居にあり、5mほどの彫り物。 行い悪い人が見ると目が光るという。 観音堂 十一面観音像を安置。慶長5年の台座銘。 |
圓明寺奥の院 | 愛媛県松山市勝岡町 |
第五十四番 | 近見山 宝鐘院 延命寺 ちかみざん ほうしょういん えんめいじ |
山門 もと今治城の城門の一つで、総けやき造り。明治初期に今治城取り壊しの際に譲り受けた。 火伏せ不動尊 本尊。宝冠をかぶった珍しい不動明王像で、 再三の火災から逃れているのでこの尊名がついた。 越智孫兵衛の墓 阿方の庄屋であった越智孫兵衛は、農民の窮乏を救い、享保年間の大飢饉でも餓死者を出さなかったと伝えられる。 |
円明寺 | 愛媛県今治市阿方甲636 |
第五十五番 | 別宮山 金剛院 南光坊 べっくざん こんごういん なんこうぼう |
大通智勝如来 『法華経』の化城喩品第七に説かれている仏で、大山祇大明神の本地とされて河野水軍に信仰された。 金比羅堂 讃岐の金比羅宮から勧請している金比羅大権現を祀る堂。 |
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第五十六番 | 金輪山 勅王院 泰山寺 きんりんざん ちょくおういん たいさんじ |
不忘の松 大師堂の側にあったが、いまは切り株だけが残っている。この切り株に腰をかけると腰痛に霊験あらたかという。 地蔵車 本堂斜め前。石塔に丸い輪があり、これを回すと六道輪廻の絆を断てるといわれる。六道は、地獄・餓鬼など衆生が背負う六つの迷界。 |
龍泉寺 | 今治市小泉2-8-18 |
第五十七番 | 府頭山 無量寿院 栄福寺 ふとうざん むりょうじゅいん えいふくじ |
古い納経帳 寛政12年(1800)7月、九州から巡礼に来た人の名で、 「八幡宮別当栄福寺」と記されている。約3ヵ月で四国霊場を一巡している。 お願い地蔵 参道入口。赤い帽子をかぶっている。 |
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第五十八番 | 作礼山 千光院 仙遊寺 されいざん せんこういん せんゆうじ |
犬塚池 文化4年(1807)に完成した溜池で、仙遊寺と栄福寺の使い役をした犬の供養池。 |
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第五十九番 | 金光山 最勝院 国分寺 こんこうざん さいしょういん こくぶんじ |
本堂・本尊 本堂は寛政元年(1789)に再建。 伝行基菩薩作の本尊・薬師如来像は県指定文化財。 書院 奈良・平安時代の出土品、平安から室町時代に制作された資料価値の高い絵画、文書類が収蔵されている。 唐椿 伊予の10大椿とされ、四月中旬には径17cmほどの牡丹に似た花をつる。 |
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第六十番 | 石鈇山 福智院 横峰寺 いしづちざん ふくちいん よこみねじ |
本堂 神社風の権現造り。本尊は伝弘法大師作の大日如来坐像。鎌倉時代の金銅蔵王権現御正体像も祀り、ともに県指定重要文化財。 星供大師 本堂左手前。右手に剣、左手に星供の巻物を持っている。 石楠花 本堂から大師堂の横の山際一面に植えてある。5月上旬から鮮やかな薄桃色の花が、杉木立の中に匂いを放っている。 |
星が森 | 愛媛県周桑郡小松町石鎚2253 |
第六十一番 | 栴檀山 教王院 香園寺 せんだんざん きょうおういん こうおんじ |
大聖堂 昭和51年に建立。褐色の鉄筋コンクリート造り。 高さ16m、1階が大講堂、2階が本堂と大師堂。本堂には620余の椅子席がある。 |
白瀧 | 愛媛県周桑郡小松町南川 |
第六十二番 | 天養山 観音院 宝寿寺 てんようざん かんのんいん ほうじゅじ |
道標 山門を入った左手、蘇鉄の前に真念が建てたもの。また、中務茂兵衛が254度目の遍路をした道標も近くにある。 |
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第六十三番 | 密教山 胎蔵院 吉祥寺 みっきょういん たいぞういん きちじょうじ |
成就石 本堂の手前にある高さ1mほどの石で、中央下に径30〜40cmの穴があり、金剛杖を通せば願いが叶えられるという。 くぐり吉祥天女 貧苦を取り除き、富貴財宝を授かるという。 毘沙聞天 四天王のうちの「多聞天」で、寺では七難即滅、七福即生と「米持ち大権現」として信仰されている。 |
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第六十四番 | 石鈇山 金色院 前神寺 いしづちざん こんじきいん まえがみじ |
御瀧行場不動尊 大師堂右の石段を上がったところ。かつては滝打ち修行が行われていた。 |
奥前神寺 | 愛媛県周桑郡小松町大字石鎚字黒河 |
第六十五番 | 由霊山 慈尊院 三角寺 ゆれいざん じそんいん さんかくじ |
三角の池 周囲10数メートル、池のなかに三角形の島があり、弁財天が祀られた小さな堂が建っている。 薬師堂 疣や魚の目が治るご利益があるといわれる。疣は松かさのようにぽろりと落ち、魚の目には蛸の絵を描いた絵馬を奉納して祈る。蛸の吸盤が魚の目を取るという。 延命地蔵菩薩立像 昭和52年再建。高さ7m銅造。 |
仙龍寺 | 愛媛県宇摩郡新宮村馬立547古野 |
讃岐の国 涅槃の道場(香川県)
番号 | 山号 院号 寺号 読み方 |
見どころ | 奥の院 | 奥の院 住所 |
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第六十六番 | 巨鼇山 千手院 雲辺寺 きょごうざん せんじゅいん うんぺんじ |
国重要文化財 本尊・千手観音坐像、毘沙門天立像、絹本色聖衆来迎図 。 乳銀杏、おたのみなす 境内の片隅、奥まったところにある腰掛け。 毘沙門天展望館 雲辺寺山の四季を360度眺望が楽しめる。 |
長福寺 | 徳島県三好郡山城町大月297 |
第六十七番 | 小松尾山 不動光院 大興寺 こまつおざん ふどうこういん だいこうじ |
仁王門 威風堂々とした金剛力士像は仏師として名高い運慶作と伝えられます。 |
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第六十八番 | 七宝山 神恵院 しっぽうざん じんねいん |
本堂 2002年に新しく建立された本堂は、コンクリート打ちっぱなしで白木と組み合わされた近代的な造り。 宝物館 「釈迦涅槃像」や「琴弾八幡本地仏像図」「琴弾宮絵縁起図」など、国の重要文化財に指定された寺宝が数多く納められている。 巍巍園 山の斜面や岩石、流水を巧みに利用した回遊式庭園。第45世大政大僧正道尊和上が造ったといわれ、春にはツツジが美しく咲き誇る。 |
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第六十九番 | 七宝山 観音寺 しっぽうざん かんのんじ |
最古の落書き 本堂に「常州下妻庄…貞和三年…」(南北朝時代)などと書かれ、貴重な遍路文化の資料とされる。 巍巍園 本坊の書院後ろにある立体庭園。室町時代の築庭で、躑躅の季節の眺めがすばらしい。 |
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第七十番 | 七宝山 持宝院 本山寺 しっぽうざん じほういん もとやまじ |
本堂 国宝に指定され、一重寄棟造り、本瓦葺きの風格あふれる建物。正安2年(1300)建立の折衷様式で、外観は京都風、内部は奈良風の造り。 五重塔 明治43年、住職の頼富実毅が再建。盲目だった実毅は五十九番国分寺を巡礼後、目が見えるようになり、その恩に報いるため堂宇の復興に意欲を燃やしました。遠くからでも目に付き、本山寺のシンボルとなっています。 仁王門 和様・唐様・天竺様という三つの様式の山門。全国でもほかに例のない、どっしりとした構えの八脚門は国指定の重要文化財。 鎮守堂 室町時代末期の様式を残す小さな社。桧皮葺き屋根の素朴なたたずまい。 請雨秘法の霊神・善女龍王が祀られ、堂、像ともに県の指定文化財。 |
妙音寺 | 香川県三豊郡豊中町上高野1986 |
第七十一番 | 剣五山 千手院 弥谷寺 けんござん せんじゅいん いやだにじ |
獅子の岩屋 大師堂の奥にあり、獅子が口を開いたかのような岩窟で、弘法大師が7歳の頃学問に励んだとされています。大師像のほか、阿弥陀如来像、弥勒菩薩像が安置されています。 弥陀三尊磨壁仏 大師堂から本堂へ向かう途中の岩壁にあり、大師が刻んだとされています。「磨崖仏(まがいぶつ)」と呼ばれ、真言を唱えると極楽往生ができるともいわれます。 |
獅子之岩屋 | 香川県三豊郡三野町大見乙70 |
第七十二番 | 我拝師山 延命院 曼荼羅寺 がはいじざん えんめいいん まんだらじ |
聖観音立像 観音堂に安置されており、158cmの檜一木造りで端麗な佇まい。平安後期の作。香川県有形文化財。 笠松大師 笠松と呼ばれていた「不老松」の幹に刻んだ弘法大師座像。 西行の昼寝石 平安時代末期の歌僧・西行がこの寺に通っては昼寝をしていたという石。 |
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第七十三番 | 我拝師山 求聞持院 出釈迦寺 がはいしざん ぐもんじいん しゅっしゃかじ |
本堂 弘法大師作の本尊・釈迦如来と、脇仏に不動明王、虚空蔵菩薩がある。 捨身ヶ嶽禅定 寺の境内から50分ほど登った場所にあり、さらに100m進むと大師捨身のお行場がある。 捨身ヶ嶽遙拝所 捨身ヶ嶽禅定まで登れなくても、ここでご宝号を唱え、祈願すれば同じぐらいのご利益があるといわれている。 |
捨身ヶ嶽禅定 | 善通寺市吉原979 |
第七十四番 | 医王山 多宝院 甲山寺 いおうざん たほういん こうやまじ |
本堂 檜の一木造りで、重厚な姿と力強く引き締まった表情が印象的な「薬師如来像」が祀られている。 毘沙門天の岩窟 大師堂の左手にある奥行12mほどの岩窟。大師が彫ったといわれる毘沙門天像が祀られている。 子安観音 大師堂へ続く石段の隣に祀られたお地蔵様は子宝にご利益があるといわれている。 |
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第七十五番 | 五岳山 誕生院 善通寺 ごがくざん たんじょういん ぜんつうじ |
金堂 善通寺の本堂。元禄年間(1688−1704)に再建されたもの。本尊・薬師如来坐像は、像高3メートルにも及ぶ丈六の巨像で、元禄13年(1700)、御室大仏師運長法橋によって造像された。 五重塔 総高45メートルに及ぶ総欅造の大塔。現在の塔は、弘化2年(1845)仁孝天皇の御綸旨により再建が始められ、明治35年(1902)に完成したもの。 御影堂 弘法大師が御誕生された佐伯家の邸宅地に建ち、奥殿には大師自作と伝わる本尊・瞬目大師像が秘蔵されている。現在の建物は。天保2年(1831)に建立され、昭和11年に修築されたもの。地下には、100メートルほどの「戒壇めぐり」がある。 |
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第七十六番 | 鶏足山 宝幢院 金倉寺 けいそくざん ほうどういん こんぞうじ |
大師堂 智証大師と弘法大師の像を安置。 訶梨帝母堂 本堂の左。訶梨帝母(鬼子母神)の尊像を祀っている。 |
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第七十七番 | 桑多山 明王院 道隆寺 そうたざん みょうおういん どうりゅうじ |
潜徳院殿堂 本堂の左裏手。江戸後期の典医・京極左馬造公の墓所で、眼病にご利益があると信仰されている。 観音像 西国、秩父、坂東の百観音のほか、観音霊場として名高い各地の本尊、 水子供養の観音像や交通安全の観音像など255が建立されている。 寺宝 鎌倉時代の絹本著色「星曼荼羅図」は国指定重要文化財。 |
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第七十八番 | 仏光山 広徳院 郷照寺 ぶっこうざん こうとくいん ごうしょうじ |
庚申堂 「庚申信仰」を伝えるお堂。本尊には6本の手をもつ青面金剛が祀られ、 病魔を除く霊験があるとされる。 万躰観音洞 大師堂左手の地下回廊。 全国の信者が奉納した30,000の観音小像が祀られている。 |
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第七十九番 | 金華山 高照院 天皇寺 きんかざん こうしょういん てんのうじ |
三輪鳥居 天皇寺の正面にある。普通の明神鳥居の左右にやや小さい脇鳥居を組み合わせた珍しい鳥居で、奈良・大神神社など全国で3ヶ所にしかない。 |
金山奥の院 | 香川県坂出市江尻町1672 |
第八十番 | 白牛山 千手院 國分寺 はくぎゅうざん せんじゅいん こくぶんじ |
本堂 鎌倉時代、旧講堂後に再興された国の重要文化財。 本尊はケヤキの一本造りの秘仏。 梵鐘 創建当時から残る四国最古の鐘。興味深い伝説が多いことでも有名。 弁財天 国分寺には、さぬき七福神の中で紅一点の「弁財天」がある。美・徳・福にご利益がある。 |
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第八十一番 | 綾松山 洞林院 白峯寺 りょうしょうざん どうりんいん しろみねじ |
勅願門 応永21年(1414)に後小松天皇奉納の勅額(国宝)を掲げた門。 山門(七棟門) 巨大な杉に迎えられる白峯寺の山門。高麗形式の門の左右に2棟の塀を連ねた珍しい堀重門。 十三重石塔 参道の杉木立の中に二基。源頼朝が崇徳天皇菩提のために建てた供養塔。国宝。 阿弥陀堂 本堂の左手、阿弥陀三尊像の後方に、木造の阿弥陀如来小像が千躰並んでいる。 |
毘沙門窟 | 香川県坂出市青海町2635 |
第八十二番 | 青峰山 千手院 根香寺 あおみねざん せんじゅいん ねごろじ |
牛鬼の像 山門近くの茂み内。伝説に出てくる牛鬼が鬼気迫る面持ちで建っている。 万体観音 本堂前の凹字型回廊に、全国の信者が奉納した約三万三千体の観音像が並んでいる。 五大尊像 納経所左。弘法大使の開基ゆかりの五大明王。不動明王、降三世夜叉明王、軍茶利夜叉明王、大威徳夜叉明王、金剛夜叉明王 |
鷲峰寺 | 香川県綾歌郡国分寺町柏原632-3 |
第八十三番 | 神毫山 大宝院 一宮寺 しんごうざん たいほういん いちのみやじ |
本堂 立派な楠木に守られた本堂は、元禄14年(1701)、十方施主により再建された。 一宮御陵 本堂左手前にある三基の宝塔。 江戸時代の神仏分離の際に田村神社から移築されました。 地獄の釜 伝説の釜は、弘法大師が戒めのために作られたと伝えられます。祠に頭を入れると境地が開けるという。一方、悪いことをしていると頭が抜けなくなるという。 |
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第八十四番 | 南面山 千光院 屋島寺 なんめんざん せんこういん やしまじ |
梵鐘 鎌倉時代の作で、「平家供養の鐘」といわれる。国指定重要文化財。 宝物館 本堂左手前の近代的な美術館。本尊をはじめ、源平盛衰記絵巻物、「源氏の白旗」、屋島合戦屏風など豊富な寺宝が保存・展示されている。 蓑山大明神 本堂の右。四国狸の総大将「太三郎狸」と呼ばれる土地の氏神。子宝、縁結びや家庭円満などの神さま。 |
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第八十五番 | 五剣山 観自在院 八栗寺 ごけんざん かんじざいいん やくりじ |
聖天堂 参道の正面に立つ聖天堂は木喰以空上人が東福門院から賜った歓喜天が祀られている。商売繁盛や学業成就、縁結びにご利益があるといわれている。 鐘楼 寛政3年(1791)建立。鐘楼堂に歌人で書家でもあった会津八一の作歌揮毫の歌銘がある。 |
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第八十六番 | 補陀洛山 志度寺 ふだらくさん しどじ |
仁王門 門前町の突き当たり、運慶の力作、仁王像と巨大わらじが迎えてくれる、全国的にも珍しい三棟造りの堂々とした佇まい。本堂とともに讃岐藩主、松平頼重により寄進された。国指定重要文化財 本堂・本尊 本尊・十一面観世菩薩立像、さらに両脇侍の不動明王立像、毘沙門天立像は平安時代の檜一木造り。讃岐藩主、松平頼重により寄進された本堂とともに全て重要文化財に指定されている。 海士の墓 能楽でも詠まれる藤原家にまつわる悲話の舞台、藤原房前が母のために建立したと言われる「海士の墓」が約20基並んでいる。 曲水式庭園・無染庭 「曲水式庭園」は室町時代の作庭で、天に向かいそびえる力強い石組が印象的。書院の正面に作庭された無染庭は禅式枯山水庭の定型を採り竜安寺を感じさせる。 |
地蔵寺 | 香川県大川郡志度町大字志度545 |
第八十七番 | 補陀落山 観音院 長尾寺 ふだらくさん かんおんいん ながおじ |
本堂 天和3年(1683)、藩主松平頼重が堂塔を建立した。本尊は、秘仏として讃岐七観音の中でも当国七観音随一と指定した。 静御膳剃髪塚 静御前が母の磯禅尼とともに得度した後、髪を埋めたと言われる塚。 |
玉泉寺 | 香川県大川郡長尾町造田宮西 |
第八十八番 | 医王山 遍照光院 大窪寺 いおうざん へんしょうこういん おおくぼじ |
本尊 秘仏の本尊である薬師如来は人々の悩みや心の霧をホラ貝で吹き払うためホラ貝を持っている。 本堂 礼堂と中殿、多宝塔の奥殿がある。この奥殿に本尊・薬師如来と三国伝来の錫杖が安置されている。 大師堂 石段を登った所にあり、内部にはお砂踏みができる道場がある。八十八ヶ所の小さな本尊が祀られ、一周すれば参拝と同じご利益が得られるといわれている。 |
胎蔵峯寺 | 香川県大川郡長尾町多和兼割96 |